学校組織開発コースは、新たな社会のあり方を見据え、それに対応できるように以下の三つの力量を高めることを通して、学校を実際に変革していくことのできるリーダーの育成を目的としています。
① 学校改善に関する知識理解
教育法規・政策と社会動向、リーダーシップ論等の公教育の今日的状況に関連する基礎知識の理解
② ビジョン形成力
学校(地域)の目指すべき将来ビジョンを描き、それに向けて計画を組織的に策定する力学校の目指すべき将来ビジョンを描き、それに向けて計画を組織的に策定する力
③ 改革のスピリット
広く可能性を探ったうえで前例踏襲主義と決別して、他の教職員や関係者を巻き込んで自らの行動に移していくマ インド
こうしたリーダーに必要とされる能力の中でも、「ビジョンの構築」、「改革のスピリット」は短期間のリーダー研修等によって育成することが困難であり、大学院のような長期間の研修がより有効です。
この目的のため、全てのコース教育活動は相互に関連づけながら、体系的に配置されています。学校組織開発コースでは分野が細分化されておらず、また必修科目が多く設定されていますが、これは科目間のヨコのつながりを保障し、同時にコースに所属する大学院生相互の学びを促進するためです(修了要件の枠外で他コースの科目を選択することは可能です)。
大学院在学中から大学教員とチームを形成して、実際に学校現場の組織的改善にチャレンジしながら、実践的に学ぶのがこのコースの特徴です。
具体的な研究テーマには次のようなものが考えられます。(「アクションリサーチの紹介」や「共同研究」のページもご覧ください。)
- 新しい学力(汎用的能力・コンピテンシー)の育成と教科横断的な視点に立つカリキュラム・マネジメントの開発
- グローバル規模の産業構造変化に対応するキャリア教育とそれを支える学校組織のあり方
- コミュニティ・スクールの仕組みや民間の教育資源等を活用した学校と地域の連携・協働の推進と持続可能な地域社会の構築
- 保・幼・小・中の学校段階を超えた一貫カリキュラムづくりとそれを支える組織間連携のあり方
- 教員育成指標を踏まえた教員の成長支援と教員の新しいキャリアモデルの構築
- 予測の困難な変動社会(VUCA)におけるキャリア形成と大学入試改革の動向を踏まえた高校教育改革